2010年 09月 12日
『フェリーニ 映画と人生』 |
この夏に読んだ本のなかで印象に残っているものをいくつか紹介していこう。
まず最初はトゥッリオ・ケジッチ『フェリーニ 映画と人生』(白水社)である。なにしろ700頁近くもある大部な本だが、意外にすらすらと読めた。ひとつはこれが伝記であることと、もうひとつはフェリーニが撮った映画作品の背景や制作過程をきちんと紹介しているからだと思う。
わたしにとってフェリーニは、1970年代からあとの作品については同時代に見ているが、それ以前は名画座などで見た監督なので、時代背景の部分がとても興味深かった。
フェリーニは自分の映画のことを「絵画的な作品」と考えていたようだが、イタリア的な特質をもっとも豊かに備えていた監督だったように思う。
わたしはフェリーニの映画はほとんど見ているが、傑作として推奨できる作品は「道」「アマルコルド」「甘い生活」あたりである。もちろんそれ以外の作品も必ず見るべきところがあるので、完全な失敗作は一本もないと思う。
この本はフェリーニ・ファンでなくてもおもしろく読めると思う。ただ、やはり、彼の作品を見ておけば,もっと楽しめるはずである。
まず最初はトゥッリオ・ケジッチ『フェリーニ 映画と人生』(白水社)である。なにしろ700頁近くもある大部な本だが、意外にすらすらと読めた。ひとつはこれが伝記であることと、もうひとつはフェリーニが撮った映画作品の背景や制作過程をきちんと紹介しているからだと思う。
わたしにとってフェリーニは、1970年代からあとの作品については同時代に見ているが、それ以前は名画座などで見た監督なので、時代背景の部分がとても興味深かった。
フェリーニは自分の映画のことを「絵画的な作品」と考えていたようだが、イタリア的な特質をもっとも豊かに備えていた監督だったように思う。
わたしはフェリーニの映画はほとんど見ているが、傑作として推奨できる作品は「道」「アマルコルド」「甘い生活」あたりである。もちろんそれ以外の作品も必ず見るべきところがあるので、完全な失敗作は一本もないと思う。
この本はフェリーニ・ファンでなくてもおもしろく読めると思う。ただ、やはり、彼の作品を見ておけば,もっと楽しめるはずである。
by himitosh
| 2010-09-12 16:33
| 本