2007年 09月 11日
やはり喫煙ルームはダメ |
去年の6月に「喫煙ルームはNG」というエントリを書いた。東海道・山陽新幹線に導入されるN700系と呼ばれる全席禁煙の列車に設置が予定されている喫煙ルームに関して書いたものだ。「たとえ強制排煙していても喫煙ルームに出入りする際に必ずタバコの煙と臭いは漏れるだろう。デッキの周辺はおそらくタバコ臭くなるはずである」とわたしは書いた。
その車輌が走り始めたのが今年の3月である。ところがやはり危惧していたとおりの事態が起きているようだ。
やはり「全車禁煙・喫煙ルームなし」が最も安全でコストのかからない方法であろう。
その車輌が走り始めたのが今年の3月である。ところがやはり危惧していたとおりの事態が起きているようだ。
【コラム断 二宮清純】全席禁煙というけれど狭い喫煙ルームに5人、6人と喫煙者たちが集まってタバコを吸えば、ものすごい濃度のタバコの煙と臭いがこもるのは避けられまい。喫煙ルームのドアが開くたびにそれがデッキに漏れ出し、それが一般の車両にまで伝わるのは当然である。
東海道・山陽新幹線の新型車両(N700系)は「全席禁煙」が売り物である。しかし、これは名ばかりで喫煙ルームの近くの席を購入すると煙たくって仕方がない。
新型車両は東京発の場合、3号車の前方、7号車の後方、10号車の後方と15号車の前方に喫煙ルームがある。一応、二重扉のようになってはいるが、スモーカーの出入りが多いと、完全に煙を遮断することはできない。先日、東京から大阪に向かうため、旧型車両なら禁煙車である8号車の前方に座っていたら、なにやら煙たいのでびっくりした。7号車の後方に喫煙ルームがあり、そこから煙が流れ込んできていたのだ。
告白すれば40歳まで私は愛煙家だった。医師に「狭心症」と診断されたのをきっかけにタバコをやめた。「タバコをとりますか、命をとりますか」と言われれば「命をとります」というしかない。タバコを断って、かれこれ8年になる。
だから愛煙家の気持ちもわからないではない。東京から博多までは5時間もかかる。「全席禁煙」なら喫煙ルームは必要だろう。全面禁煙にしろとか、そこまで固いことは言わない。
JRに言いたいのは、喫煙ルームをつくる以上は煙の漏れないものをつくれ、ということだ。新型車両で喫煙ルーム付近に座ると、号車の自動ドアが開くたびにモアーッと煙が充満してくる。これでは全席禁煙の意味がない。
乗客の中には妊婦もいれば喘息(ぜんそく)の患者もいるはずだ。全席禁煙だからと安心して乗ったところ、煙がモアーッでは気の毒だ。煙の漏れないような工夫をJRには求めたい。(スポーツジャーナリスト・二宮清純)(Sankeiweb 2007/09/09 10:32)
やはり「全車禁煙・喫煙ルームなし」が最も安全でコストのかからない方法であろう。
by himitosh
| 2007-09-11 08:23
| タバコ