2008年 02月 15日
いつになったらアメリカは気がつくのか |
またもやアメリカの大学で銃の乱射事件が発生した。去年の4月にもヴァージニア州の大学で32人が殺された事件があった。その事件についてはこのブログでもふれたことがある。それにしても同じような事件が際限なく繰り返されてもいっこうに対策らしいものがとられないところがアメリカの社会が世界基準から見て特殊であることを示している。
こういう国が「めざすべきモデル」として世界中にリーダーシップを振りかざすことができるのだろうか。大量破壊兵器の隠匿を理由に戦争を始めるブッシュ政権が、自国民に大量殺人を可能にすることを許しているのは完全な矛盾だと思う。まあ、国内に2億丁の銃があるアメリカを侵略しようという国はどう間違っても現れないだろうが。
米北部イリノイ州シカゴ西郊の町デカルブにあるノーザン・イリノイ大学で14日、若い男が銃を乱射した。大学の発表によると、学生5人が頭などを撃たれて死亡、16人が負傷した。男はその場で自分の銃で自殺した。警察が男の身元や動機などを調べている。今回もまた全米ライフル協会は「学生ひとりひとりが武装していれば、こんな事態は起きなかった」と主張するのだろうか。
事件は現地時間午後3時(日本時間15日午前6時)ごろ、キャンパス中心部にある講堂内で地質学の授業中に起きた。散弾銃1丁と短銃2丁を持った黒い服装の白人男が講堂内に押し入り、計約30発を撃ったらしい。男は20歳前後で、07年の春学期に同大学院生として登録されていたが、現在は学籍はないという。
大教室の静かな大学講義が、一瞬のうちに陰惨な流血現場に変貌(へんぼう)した。米国のノーザン・イリノイ大学で14日起きた乱射事件。元同大学院生の男を凶行に走らせた理由は何だったのか。ひと言も語らぬまま学生5人と自らの命を絶った。
「地質学・海洋科学入門」の講義は残り5分の時だったという。目撃証言によると、黒ずくめの服装の男は講堂正面の教壇に近いドアから侵入。教壇から、約150人の学生が埋めていた講堂内に散弾銃を乱射した。
当時、教壇で講義をしていた大学院生ジョセフ・ピーターソン氏(26)は「知らない間に背後に男がいた」と現地紙に語った。男は散弾銃の弾を撃ち尽くすと短銃を持ち出し、視線を同氏に向け何度も発砲。かろうじてドアから逃げ出したが、左肩を撃たれた。
乱射は20分前後続いたとみられる。狙いが誰であったにせよ、凶弾は次々に学生たちの身を貫いた。叫び声の中、腹ばいで逃げまどう学生たち。すでに血を流して床に倒れた学生に向けて散弾を浴びせていたとの証言もある。男は終始、言葉を発することなく、最後は教壇の上で自殺した。
雪が積もるキャンパスでは、逃げ出せた学生らが事件後、抱き合って泣く光景が見られた。1年生のジリアン・マルティネスさんは「男が撃ち始めてすぐ無我夢中で講堂を飛び出した。廊下を随分走ったあとも銃声が聞こえた」とシカゴ・トリビューン紙に語った。(朝日新聞2月15日13時16分)
こういう国が「めざすべきモデル」として世界中にリーダーシップを振りかざすことができるのだろうか。大量破壊兵器の隠匿を理由に戦争を始めるブッシュ政権が、自国民に大量殺人を可能にすることを許しているのは完全な矛盾だと思う。まあ、国内に2億丁の銃があるアメリカを侵略しようという国はどう間違っても現れないだろうが。
by himitosh
| 2008-02-15 14:17
| 社会