2008年 08月 08日
マンガ誌が売れない |
小学館から刊行されている青年マンガ誌「ヤングサンデー」が7月末で休刊となった。「ヤングサンデー」には『鉄腕バーディー』『Dr.コトー診療所』『クロサギ』などのヒット作も連載されていたが、公称19万部で実売はその5、6割という売れ行きでは採算がとれないということらしい。
そういえば、マンガを読むわたしも数十年このかたマンガ誌を買ったことがない。また、最近では電車の中でマンガ誌を読んでいる人を見かけることもあまりなくなった。電車の網棚に読み終えたマンガ誌が残されている風景も見かけない。電車の乗客たちはほとんどが手元の携帯電話を見つめて、メールのやり取りをしている。
コミック単行本はある程度売れるが、マンガ誌が売れない傾向は青年誌・少年誌に共通して見られるそうだ。雑誌に掲載されたものがまとまってコミックとなる、というプロセスがうまく機能しなくなる可能性が高い。また、新人の登竜門の役割を果たしてきたマンガ誌がなくなると、人材のリクルートが難しくなる。
少年マンガ誌の部数の減少ぶりも単純に少子化だけでは説明がつかない。
その理由としてマンガ以外の娯楽(ゲーム・携帯)へ流れていることもあるだろうが、マンガ自体の表現のレベルが上がっていることもあるのではないか。赤塚不二夫のことを先日書いたが、今あのマンガを読むとおそらく退屈でしかたがないはずだ。それはギャグ・マンガだけでなくマンガ全体がより洗練された緻密な表現に変わってきているからだ。
マンガを理解するための高度なリテラシーが必要になってきて、それを身につけていない人にはマンガが楽しめなくなってきているのではないか。とくに子どもがマンガを読まなくなってきているという話である。
どのような文化領域でも成熟・洗練が進むとともにこうした現象が起こるわけだが、それがマンガの世界にも及んできているように思う。
そういえば、マンガを読むわたしも数十年このかたマンガ誌を買ったことがない。また、最近では電車の中でマンガ誌を読んでいる人を見かけることもあまりなくなった。電車の網棚に読み終えたマンガ誌が残されている風景も見かけない。電車の乗客たちはほとんどが手元の携帯電話を見つめて、メールのやり取りをしている。
コミック単行本はある程度売れるが、マンガ誌が売れない傾向は青年誌・少年誌に共通して見られるそうだ。雑誌に掲載されたものがまとまってコミックとなる、というプロセスがうまく機能しなくなる可能性が高い。また、新人の登竜門の役割を果たしてきたマンガ誌がなくなると、人材のリクルートが難しくなる。
少年マンガ誌の部数の減少ぶりも単純に少子化だけでは説明がつかない。
その理由としてマンガ以外の娯楽(ゲーム・携帯)へ流れていることもあるだろうが、マンガ自体の表現のレベルが上がっていることもあるのではないか。赤塚不二夫のことを先日書いたが、今あのマンガを読むとおそらく退屈でしかたがないはずだ。それはギャグ・マンガだけでなくマンガ全体がより洗練された緻密な表現に変わってきているからだ。
マンガを理解するための高度なリテラシーが必要になってきて、それを身につけていない人にはマンガが楽しめなくなってきているのではないか。とくに子どもがマンガを読まなくなってきているという話である。
どのような文化領域でも成熟・洗練が進むとともにこうした現象が起こるわけだが、それがマンガの世界にも及んできているように思う。
by himitosh
| 2008-08-08 05:30
| 文化一般