2008年 09月 20日
懐メロ・シリーズ その54 「アイ・イン・ザ・スカイ」 |
今日は1982年のヒット曲「アイ・イン・ザ・スカイ Eye in the sky」。イギリスのバンド、アラン・パーソンズ・プロジェクト Alan Parsons Project の曲である。You tubeで見つけたのはたまたま彼らが演奏している動画だが、ライブをやらないレコーディングだけのバンドである。
この曲を最初に聞いたときに思い出したのがアメリカのSF小説家フィリップ・K・ディックのことだった。ディックにも Eye in the sky というまったく同名の小説があり、それがわたしが初めて読んだディックの作品だった。ディックの小説は Science Fiction というより Speculative Fiction と呼ぶほうが適切で、思考の枠組みをぶち壊すような作品が多い。
とにかく、こんな歌詞である。
また eye in the sky は英国では街頭や室内の監視カメラを意味する。したがって、この歌をジョージ・オーウェルの『1984年』の世界に重ねて理解することもできる。ビッグ・ブラザーと呼ばれる独裁者がすべての国民の行動を監視カメラで把握している世界の話である。
愛だ恋だという歌だけでなく、こういう歌があるおかげでポピュラー・ソングの世界が広がるように思う。
この曲を最初に聞いたときに思い出したのがアメリカのSF小説家フィリップ・K・ディックのことだった。ディックにも Eye in the sky というまったく同名の小説があり、それがわたしが初めて読んだディックの作品だった。ディックの小説は Science Fiction というより Speculative Fiction と呼ぶほうが適切で、思考の枠組みをぶち壊すような作品が多い。
とにかく、こんな歌詞である。
Don't think sorry's easily saidディックの小説は早川書房のSFシリーズの最初期にハヤカワ・ファンタジイと呼ばれていた時代には『宇宙の眼』というタイトルで、その後サンリオから再版されたときには『虚空の眼』というタイトルで刊行されている(ただし、いずれも絶版)。それを読んでもらえばわかると思うが、この歌の世界と実によく似ている。
Don't try turning tables instead
You've taken lots of Chances before
But I'm not gonna give anymore
Don't ask me
That's how it goes
Cause part of me knows what you're thinkin'
Don't say words you're gonna regret
Don't let the fire rush to your head
I've heard the accusation before
And I ain't gonna take any more
Believe me
The sun in your Eyes
Made some of the lies worth believing
I am the eye in the sky
Looking at you
I can read your mind
I am the maker of rules
Dealing with fools
I can cheat you blind
And I don't need to see any more
To know that
I can read your mind, I can read your mind
Don't leave false illusions behind
Don't Cry cause I ain't changing my mind
So find another fool like before
Cause I ain't gonna live anymore believing
Some of the lies while all of the Signs are deceiving
「ごめん」という言葉が簡単に言えると考えてはいけない
その代わりにテーブルをひっくり返そうとしてはいけない
お前はこれまでたくさんのチャンスを与えられた
だがもうお前にチャンスをやるつもりはない
もう頼んでも無駄だ
それが正しい物事というものだ
なぜならお前が考えていることをわたしの一部が知っているから
あとで後悔するようなことは言うな
自分の頭を打ち抜いてもいけない
自分をとがめる言葉を前にも聞いたことがある
だがそれを真面目に受け取るつもりはない
わたしの言うことを信じるんだ
お前の眼の中に太陽があれば
嘘の一部でさえ信じられるようになる
わたしは空に浮かぶ眼だ
お前を見つめている
お前の心を読むことができる
わたしがルールを作るのだ
馬鹿者たちを扱うルールを
お前の目をくらますこともできる
そしてもうそれ以上見る必要もない
それを知るには
お前の心を読めるのだから
偽りの幻想を背後に残してはいけない
叫んではいけない
わたしがお前の心を入れ替えようとしても
だから、以前のように別の馬鹿者を見つけるがいい
お前の嘘を信じて
もうこれ以上我慢するつもりはないから
すべての神のしるしはそれが偽りであると教えている
また eye in the sky は英国では街頭や室内の監視カメラを意味する。したがって、この歌をジョージ・オーウェルの『1984年』の世界に重ねて理解することもできる。ビッグ・ブラザーと呼ばれる独裁者がすべての国民の行動を監視カメラで把握している世界の話である。
愛だ恋だという歌だけでなく、こういう歌があるおかげでポピュラー・ソングの世界が広がるように思う。
by himitosh
| 2008-09-20 14:35
| 懐メロ