ぞくぞくとタバコ病で亡くなる有名人 |
咽頭癌は喉頭癌と同様に喫煙との因果関係がきわめてはっきりしている。非喫煙者を1とした場合の相対リスクは2.7倍という。もちろんブリンクマン指数が増大すれば、危険性は高くなる。
三木たかしが癌の宣告を受けたのは2006年6月ということなので、約3年の闘病生活だった。声を残すために声帯の完全摘出を避けたという。つい先日喉頭癌で死んだ忌野清志郎がやはり声帯を摘出しなかったのと同様に、これも「覚悟の死」のような気がする。
三木たかしの代表作「津軽海峡・冬景色」はちょうどわたしが留学している間の曲なので、リアルタイムの思い出はない。しかし、帰国後すぐにこの歌はわたしの記憶の中にインプットされた。それほどインパクトの強い曲である。
そして同じ歌で作詞を担当した阿久悠も2年前に同じようにタバコ病である腎臓癌で亡くなっている。70歳だった。
二人とも今の時代の基準からすれば、明らかに早死にと言えるだろう。タバコさえ吸わなければ、あるいはタバコともっと早く手を切っていれば、現在も元気で活動していた可能性が高い。
成人男子の喫煙率が80%を越えていた時代に芸能界で活動していた人たちは、これからも次々にタバコ病で死んでいくのだろう。それにしても、タバコの害をきちんと知らせないと、もっと若い世代にも被害は拡大していくだろう。
忌野清志郎といい、三木たかしといい、マスメディアの報道ぶりを注目する必要がある。