2009年 05月 27日
中島梓(栗本薫)の死 |
中嶋梓が膵臓ガンで亡くなった。享年56歳。先週53歳で食道ガンにより死んだ頼近美津子といい、このところ若くして癌で死ぬ人が異常に多いような気がする。
膵臓ガンといえば、もう10年以上前に同じ病気で亡くなった知人(当時50代前半)がいる。この人はタバコも吸うが、ずいぶん酒を飲む人だった。亡くなる数ヶ月前に京都の学会で顔を合わせて、あまりの変わりようにビックリしたことをおぼえている。自分で膵臓ガンだ、「抗ガン剤も効かないので、今はアガリクスを使っている」と語っていた。最後に知り合いみんなに挨拶をしてまわっているという感じで、そういう人にどんな言葉をかけていいのかわからなかった。「お元気で」というわけにもいかないし、「頑張れ」というのも場違いだし、結局のところ昔話をするしかなかったのをおぼえている。
作家栗本薫としても活躍した評論家の中島梓(なかじま・あずさ、本名今岡純代=いまおか・すみよ)さんが26日死去した。56歳だった。膵臓(すいぞう)がんを公表、闘病エッセーも出していた。中島梓(栗本薫)の本はほとんど読んでいない。わたしのほうが年齢が上なので、彼女が書いている青少年向けの小説を読む機会がなかったからと思われる。
77年に中島名の「文学の輪郭」で群像新人文学賞(評論部門)を受賞。栗本薫名では78年に「ぼくらの時代」で江戸川乱歩賞を受賞、81年に「絃の聖域」で吉川英治文学新人賞を受賞した。
栗本名でのファンタジーの大河小説「グイン・サーガ」は、計150巻近いベストセラーシリーズ。4月に最新刊を出したばかりだった。SF、ミステリー、ホラー、時代小説と幅広く多作だった。
中島名では「コミュニケーション不全症候群」などの評論のほか、作曲やピアノ演奏の音楽活動、ミュージカルの脚本や演出も手がけた。79年からテレビ朝日系列のクイズ番組「ヒントでピント」のレギュラー解答者となり女性軍のキャプテンもつとめた。93年4月から3年間、朝日新聞の書評委員。
90年に乳がんで手術、闘病記「アマゾネスのように」を刊行。07年の膵臓がんの手術後も、創作活動や演奏活動などを続けた。 (朝日新聞5月27日11時45分)
膵臓ガンといえば、もう10年以上前に同じ病気で亡くなった知人(当時50代前半)がいる。この人はタバコも吸うが、ずいぶん酒を飲む人だった。亡くなる数ヶ月前に京都の学会で顔を合わせて、あまりの変わりようにビックリしたことをおぼえている。自分で膵臓ガンだ、「抗ガン剤も効かないので、今はアガリクスを使っている」と語っていた。最後に知り合いみんなに挨拶をしてまわっているという感じで、そういう人にどんな言葉をかけていいのかわからなかった。「お元気で」というわけにもいかないし、「頑張れ」というのも場違いだし、結局のところ昔話をするしかなかったのをおぼえている。
by himitosh
| 2009-05-27 16:39
| 文化一般