
イタリア現地時間の昨日(4月7日)夜12時の時点で、死者の総数は235名に達した。自宅が危険なために避難している人は1万7千人。イタリアでは十数年に1回はこういう地震が起きている。1980年にナポリ周辺で、1997年にウンブリア・マルケ地方でそれぞれ地震があった。今回の地震が起きたアブルッツォはローマの東、イタリア中部の地方だが、人口密度はそれほど高いわけではない。これが人口密集地で起きていれば、さらに大きな被害が発生していたことだろう。
それにしてもマグニチュード6.3だから、日本の基準で行けばそれほど強い地震ではない。1995年の阪神大震災がマグニチュード7.3であったのにくらべればはるかに小さな地震といえる。
だから被害が大きいのは、やはり建物の構造がもたらしたものと考えられる。

これはトスカーナのオルヴィエートの写真だが、こういう古い集落は意外に地震には強いようだ。せいぜい2階建てぐらいで高層の建築があまりないし、比較的地震が少ない地域に都市が造られていることが多い。
だが、近代に入ってから造られた建築についてはかなり危ういものがあるように思う。前回も書いたが、イタリアでは地震に対する建築基準が相当に低いのではないか。留学していた頃に住んでいたアパートは8階建てぐらいだったが、大きな地震が来たら大丈夫だろうかと時折不安に駆られたことをおぼえている。
わたしが住んでいたのはローマの東北部で、ファシズム時代に開発が進んだ地域であった。わたしの住んでいたアパートは戦後の建築だったと思う。ただ、やはり壁なども相当に薄い感じだったし、周辺の建築を見ていて建て方そのものがかなり心配だった。
イタリアのこうした古い住宅を全面的に改修するにはものすごい費用と時間が必要だろう。十数年に一回という頻度からだろうか、イタリア人たちはなんとなく「地震になったらしかたがない」とでも諦めているような感じすらする。