2009年 08月 24日
「金がないのに結婚はしない方がいい」 |
これって飲み屋でオッサンが若者をつかまえてくだを巻くような発言ではないか。どう考えても一国の総理大臣が公的な場面でなすべき発言とは思えない。議席数を2桁台に落とすために自陣営に対してうしろから発射した自爆弾のような印象がある。まさに現在のような若者たちの窮状をもたらした責任を一切感じていない「無責任力」をさらけ出す発言である。
どうにもこうにも話にならない、よくもまあこんな人物を自民党は総裁に選んだなあ、というのがわたしの感想である。
衆院選(30日開票)の「ラストサンデー」となった23日各党党首は候補者の応援で全国を奔走した。東京2区(中央区、文京区、台東区)に入った麻生太郎首相(68)が、学生主催のイベントに出席。少子化問題の質問に「金がないなら結婚しない方がいい」などと発言した。やはり麻生首相も、安倍・福田の前任者たちと同じように、コミュニケーション能力が極端に低いことはこのやり取りからもわかる。質問の意味をまったく理解していない。学生たちが聞きたかったのは「結婚もできないような低収入状態にある若者の現状をどう変えていくか」ということで、「43で結婚した」とか「金がないと尊敬されない」などという麻生個人の経験や教訓ではない。これでは「金がない奴は結婚するな」としか受け取れない。だからこそ会場は凍りついたのだろう。
東京・花川戸の台東区民会館で開かれた、学生主催の「ちょっと聞いていい会」。約60人の学生を前に、麻生首相が質問に答える形で進められていたが、ビックリ発言はいきなり飛び出した。
男子学生からの「結婚資金が確保できない若者が多く、結婚の遅れが少子化につながっているのではないか」との指摘に対し、首相は「金がないのに結婚はしない方がいい。オレは金がない方ではなかったが、43(歳)で結婚した。稼ぎが全然なくて(結婚相手として)尊敬の対象になるかというと、なかなか難しい感じがする」と答えた。
さらに「(結婚は)金があるからする、ないからしないというものでもない。人それぞれだと思うから、うかつには言えないところだと思う」と続けた。
首相の発言は一定の生活力が必要との趣旨ともとれるが、学生からは賛同の拍手などは一切起こらず、それどころか、会場全体が一瞬、凍りついたような雰囲気。不況の影響で就職先がなかったり、ワーキングプア状態にある若者たちに対する配慮を欠いた発言との批判を呼びそうだ。(スポニチ・アネックス8月24日)
どうにもこうにも話にならない、よくもまあこんな人物を自民党は総裁に選んだなあ、というのがわたしの感想である。
by himitosh
| 2009-08-24 14:46
| 政治