2009年 10月 25日
『BECK』 |
マンガの読み方にはいろいろある。雑誌に連載されているのを毎回読む、というのが本来想定されているスタイルだろうが、忙しい大人にはそれは難しい。また、最近の書店ではマンガ誌にはひもやカバーが掛かっていて読めないケースが多い。そうなると、単行本で刊行されてから読むことになるが、隔週発行の雑誌に掲載されているマンガでも3、4か月に一冊の間隔で新しい巻が出てくる。その場合、前の巻の話を忘れてしまっていることも多い。したがって、長いマンガは完結してから読むというポリシーの人もいる。
さて、このハロルド作石『BECK』(講談社)だが、実に34巻という長いマンガである。わたしはこれを完結してから初めて読んだ。そしてこういうマンガは一気に読むのが正しいとつくづく思った。
ロック・バンドの物語である。素晴らしくおもしろい。音楽を扱っているマンガの中でも出色の作品のひとつだろう。実際に音は聞こえなくても、聞こえてくる錯覚が起るのである。
主役のバンドのメンバーだけでなく、脇役まできっちりと描かれている。そのキャラクタのひとりひとりが立ち上がって動いている。そうしたキャラクタにきちんと感情移入できるように描き込まれているので、自然に先へ先へと読みたくなっていくのだ。
一種のビルドゥングス・ロマンであって、主人公のコユキ少年が人間として成長していく過程を描いている。やはりこの主人公の設定が実にいい。読んでいて自分も音楽をやってみたくなる。そういう点で非常に力のある作品だと思う。
さて、このハロルド作石『BECK』(講談社)だが、実に34巻という長いマンガである。わたしはこれを完結してから初めて読んだ。そしてこういうマンガは一気に読むのが正しいとつくづく思った。
ロック・バンドの物語である。素晴らしくおもしろい。音楽を扱っているマンガの中でも出色の作品のひとつだろう。実際に音は聞こえなくても、聞こえてくる錯覚が起るのである。
主役のバンドのメンバーだけでなく、脇役まできっちりと描かれている。そのキャラクタのひとりひとりが立ち上がって動いている。そうしたキャラクタにきちんと感情移入できるように描き込まれているので、自然に先へ先へと読みたくなっていくのだ。
一種のビルドゥングス・ロマンであって、主人公のコユキ少年が人間として成長していく過程を描いている。やはりこの主人公の設定が実にいい。読んでいて自分も音楽をやってみたくなる。そういう点で非常に力のある作品だと思う。
by himitosh
| 2009-10-25 09:54
| 本