2013年 01月 01日
「ホビット 思いがけない冒険」 |
J.R.R.トールキンの原作を読んだのは、たぶん高校生ぐらいのときだったと記憶している。もう半世紀近く昔の話である。岩波の少年少女世界文学全集のなかの一冊だった。完全に子ども向けの小説で、『指輪物語』の5分の1ぐらいの分量しかない。そこから3時間近い映画を三部作、計9時間もの作品にするという話なので、どう作っているのか関心があった。
見てわかったが、要するにこの映画は『指輪物語』の前日譚の側面を強く打ち出しているのだ。だから、ストーリーラインが原作とは違っている。いい悪いは別にして原作はもっとシンプルな物語だが、これはいささか込み入っている。
映画は結構楽しく見れたが、やはり「ロード・オブ・ザ・リングス」と似たようなシーンが多くて、既視感が漂う。竜が出てくる話なのだが、第一部ではそれがほとんど視覚化されていない。これは二部以降に引っぱる目算があるからなのだろう。
「ロード・オブ・ザ・リングス」を楽しめた人なら、この映画は気に入るだろう。
by himitosh
| 2013-01-01 21:22
| 映画