2005年 10月 13日
『コンラッド短篇集』 |
ジョゼフ・コンラッドの作品を最初に読んだのはいつごろだっただろうか。高校生のころだったか。わたしのなかではジャック・ロンドンとジョセフ・コンラッドが似たような位置にある。放浪を経験していることと、テーマが激しく生きた人間や動物であること、など「男性的な作家」というイメージが強い。
コンラッドはウクライナ生まれのポーランド人で、船乗りとして世界中をまわり、その後(英語で)小説やエッセイを書き始めた。だから、大人になってから獲得した言語で文学表現を行った人である。同じような例ではウラジミール・ナボコフがいるが、ナボコフは若い時期にロシア語で作品を書いているから、コンラッドの場合とはちょっと違うかもしれない。
コンラッドの代表作というと『闇の奥』があがってくるが、西洋人の目から見たアフリカの底知れなさを描いた小説である。ちなみにこれがコッポラの映画「地獄の黙示録」の原作(というか原案)である。
この短篇集はコンラッドが船乗りの時期に世界中で得た経験がもとになっている。コンラッドの小説は波乱万丈の話が多くて、読んでいておもしろいのが特徴である。
しかし、今回この短篇集を読んでみて、心理描写などが意外にきめ細やかなことに気がついた。女性の描き方がなかなか見事だ。ずいぶん知的な作家だと感じた。
とにかく、どの短編も非常におもしろい。オススメである。
コンラッドはウクライナ生まれのポーランド人で、船乗りとして世界中をまわり、その後(英語で)小説やエッセイを書き始めた。だから、大人になってから獲得した言語で文学表現を行った人である。同じような例ではウラジミール・ナボコフがいるが、ナボコフは若い時期にロシア語で作品を書いているから、コンラッドの場合とはちょっと違うかもしれない。
コンラッドの代表作というと『闇の奥』があがってくるが、西洋人の目から見たアフリカの底知れなさを描いた小説である。ちなみにこれがコッポラの映画「地獄の黙示録」の原作(というか原案)である。
この短篇集はコンラッドが船乗りの時期に世界中で得た経験がもとになっている。コンラッドの小説は波乱万丈の話が多くて、読んでいておもしろいのが特徴である。
しかし、今回この短篇集を読んでみて、心理描写などが意外にきめ細やかなことに気がついた。女性の描き方がなかなか見事だ。ずいぶん知的な作家だと感じた。
とにかく、どの短編も非常におもしろい。オススメである。
by himitosh
| 2005-10-13 12:47
| 本