2006年 04月 29日
「鳩の翼」 |
DVDで映画「鳩の翼」(イアン・ソフトリー監督)を見る。公開時に映画館で見て気に入り、DVDをe-ブックオフで入手した。e-ブックオフは廉価版のないソフトがかなり安い価格で並んでいるので、数ヶ月に一回ぐらい覗いている。リアル・ブックオフでずらりと並んだカスDVDのなかから買う物を探す気力体力が最近のわたしにはないので、このサイトは役に立っている。
この作品はヘンリー・ジェイムズの原作を映画化したものだが、キャスティングが良いので、いい映画になっていると思う。
主役のケイトを演じるのはヘレン・ボナム=カーター。「眺めのいい部屋」(ジェイムズ・アイヴォリー監督)でこの女優を最初に見たのはいつ頃だったのだろうか。六本木の俳優座でやっていたナイトショーで見たのだから、いまから20年近く前ではないか。そのときから、決して美人ではないのにとても魅力的な女優だと思っている。
この映画のなかのケイトもおそらく彼女以外ではつとまらないような難しい役で、そういう難しい役をごく自然に演じている。しかも相変わらず魅力的だ。ボナム=カーターはこういうコスチューム・プレイが似合うのだ。ウディ・アレンの映画に出ていた彼女はあんまりいいとは思わなかった。
ミリーというアメリカ娘を演じるのが、アリソン・エリオット。このミリーという役もそう簡単ではない。エリオットはこの映画で初めて見た女優だが、その後「この森で、天使はバスを降りた」(リー・デヴィッド・ズロトフ監督)をレンタルDVDで見た。その二作しか見ていないが、なかなかいい女優である。
マートンという男役がライナス・ローチ。見たことのない俳優で、細面の顔がちょっとロバート・カーライル(「フル・モンティ」「トレインスポッティング」)に似ているが、あれほど神経質そうではない。最初のうちはちょっとこれはミスキャストではないかと思っていたが、やはり労働者階級の顔でないとこの役はつとまらないことに気づいて、これでいいと変わった
つまり、キャスティングでもっている映画ということが言えるのではないか。
女二人に男ひとりという三角関係の話だが、そこに階級やカネの問題、生と死の問題がからむ。しかし、全体が美しい画面のなかでよどみなく語られるので、ぐんぐん引き込まれる。
わたしはとてもいい映画だと思った。オススメである。
この作品はヘンリー・ジェイムズの原作を映画化したものだが、キャスティングが良いので、いい映画になっていると思う。
主役のケイトを演じるのはヘレン・ボナム=カーター。「眺めのいい部屋」(ジェイムズ・アイヴォリー監督)でこの女優を最初に見たのはいつ頃だったのだろうか。六本木の俳優座でやっていたナイトショーで見たのだから、いまから20年近く前ではないか。そのときから、決して美人ではないのにとても魅力的な女優だと思っている。
この映画のなかのケイトもおそらく彼女以外ではつとまらないような難しい役で、そういう難しい役をごく自然に演じている。しかも相変わらず魅力的だ。ボナム=カーターはこういうコスチューム・プレイが似合うのだ。ウディ・アレンの映画に出ていた彼女はあんまりいいとは思わなかった。
ミリーというアメリカ娘を演じるのが、アリソン・エリオット。このミリーという役もそう簡単ではない。エリオットはこの映画で初めて見た女優だが、その後「この森で、天使はバスを降りた」(リー・デヴィッド・ズロトフ監督)をレンタルDVDで見た。その二作しか見ていないが、なかなかいい女優である。
マートンという男役がライナス・ローチ。見たことのない俳優で、細面の顔がちょっとロバート・カーライル(「フル・モンティ」「トレインスポッティング」)に似ているが、あれほど神経質そうではない。最初のうちはちょっとこれはミスキャストではないかと思っていたが、やはり労働者階級の顔でないとこの役はつとまらないことに気づいて、これでいいと変わった
つまり、キャスティングでもっている映画ということが言えるのではないか。
女二人に男ひとりという三角関係の話だが、そこに階級やカネの問題、生と死の問題がからむ。しかし、全体が美しい画面のなかでよどみなく語られるので、ぐんぐん引き込まれる。
わたしはとてもいい映画だと思った。オススメである。
by himitosh
| 2006-04-29 17:08
| 映画