2005年 04月 27日
みたびJRの電車事故について |
安全性の見地から見ると、自動車などとくらべると、電車は乗り物として歴史に逆行しているのではないか。自動車はシートベルトやABS、エアバッグに耐衝撃ボディというように、事故の際に乗っている人の安全性を高めるようにいろいろな工夫がされてきている。
これに反して電車の乗客に対しては――とくに都市の電車の場合――これといった安全対策はまったく採られていない。手すりやつり革をつかんで立っているだけである。そのくせ技術改良の成果と称して速度だけは上がってきており、時代とともに危険度が高まってきている。今回の事故のように時速100kmで脱線すれば、乗客はその勢いで吹っ飛んでいくのは当然予想されたことである。
そもそも車体の重量と強度は相反する関係にあるわけだが、速度を上げて消費エネルギーを減らすために素材や構造を軽量化してきたことが今回のような大きな被害につながった。簡単に言えば、安全性は度外視した上でコストを減らして利潤を増大させようとした結果があの事故なのである。
ATSも旧式のものしか設置されていなかった。速度を抑える新型タイプのATSであれば、あのような事故はおそらく防げたはずだ。また、ダイヤの遅れに関しても西と東では対応が異なっていたという。東では安全第一を優先させることが基本姿勢であったのに、西では遅れは運転要員の処分につながっていた。要するに、これは「儲け優先」「安全無視」というJR西日本の経営姿勢が生んだ事故なのである。
新幹線のように立って乗る乗客を考えていない構造の客車ならともかく、都市およびその近郊の電車の場合には時速100kmとか120kmも速度が出る車輌はやりすぎではないか。よくよく考えてみれば、そんな電車に乗るのはジェットコースター以上に恐い。
そのような性能を持つ電車を走らせるのなら、電車用のエアバッグの他に座席に身体を固定するシートベルトなどを備えるように義務づける必要があるかもしれない。自動車に制限速度があるのであれば、電車にも路線ごとに制限速度を設ける必要があるのではないか。
運転士の適格性だけを問題にしてシステム全体の不備を不問に付すようであれば、遠からず同じような事故がまた起こるだろう。
これに反して電車の乗客に対しては――とくに都市の電車の場合――これといった安全対策はまったく採られていない。手すりやつり革をつかんで立っているだけである。そのくせ技術改良の成果と称して速度だけは上がってきており、時代とともに危険度が高まってきている。今回の事故のように時速100kmで脱線すれば、乗客はその勢いで吹っ飛んでいくのは当然予想されたことである。
そもそも車体の重量と強度は相反する関係にあるわけだが、速度を上げて消費エネルギーを減らすために素材や構造を軽量化してきたことが今回のような大きな被害につながった。簡単に言えば、安全性は度外視した上でコストを減らして利潤を増大させようとした結果があの事故なのである。
ATSも旧式のものしか設置されていなかった。速度を抑える新型タイプのATSであれば、あのような事故はおそらく防げたはずだ。また、ダイヤの遅れに関しても西と東では対応が異なっていたという。東では安全第一を優先させることが基本姿勢であったのに、西では遅れは運転要員の処分につながっていた。要するに、これは「儲け優先」「安全無視」というJR西日本の経営姿勢が生んだ事故なのである。
新幹線のように立って乗る乗客を考えていない構造の客車ならともかく、都市およびその近郊の電車の場合には時速100kmとか120kmも速度が出る車輌はやりすぎではないか。よくよく考えてみれば、そんな電車に乗るのはジェットコースター以上に恐い。
そのような性能を持つ電車を走らせるのなら、電車用のエアバッグの他に座席に身体を固定するシートベルトなどを備えるように義務づける必要があるかもしれない。自動車に制限速度があるのであれば、電車にも路線ごとに制限速度を設ける必要があるのではないか。
運転士の適格性だけを問題にしてシステム全体の不備を不問に付すようであれば、遠からず同じような事故がまた起こるだろう。
by himitosh
| 2005-04-27 22:14
| 社会