2006年 11月 13日
コンプトン・バーネットという作家 |
中曽根が首相をつとめていたとき、レーガンが訪日したことがあった。有名な話だが、中曽根はレーガンに「きみをロンと呼ぶから、ぼくをヤスと呼んでくれ。ぼくの女房は蔦子というので、アイヴィではどうか」と言ったそうだ。まあ、ファーストネームで呼び合うのは親しさの表現だから気持ちはわからないでもないが、蔦子をアイヴィとするのは行き過ぎだとそのときには思った。たしかにアイヴィは女性の名前ではあるが。
ところで、アイヴィという名前を聞くと思い出すのがアイヴィ・コンプトン・バーネットIvy Compton-Burnettというイギリスの女性作家である。日本語に訳されている本が一冊もないのだが、なぜかこの作家のペンギンからでたペーパーバックを数冊読んだことがある。
この作家の存在を教えてくれたのは昔からの友だちのひとりであるI田君だが、彼はいったいいつそんな本を読むのかと思うような乱読家なので――またけっこう趣味が似通っているので――その推薦する本はたいていおもしろいのである。
コンプトン・バーネットの小説はたいていがPastors and MastersとかBrothers and SistersとかMan and WivesあるいはA Father and His Fateといった具合に『~~アンド~~』というタイトルになっている。それらはエドワード時代のイギリスの古い家のなかで展開される家庭の話ばかりで、ほとんどがセリフだけで構成されている。これが何とも言えずオカシイ話ばかりなのである。
彼女の小説が翻訳されないのは、その種のおかしさに翻訳不能の部分があるからなのだろう。英語はそんなに難しくないので、機会があれば手にとって読むことをオススメしたい。
ところで、アイヴィという名前を聞くと思い出すのがアイヴィ・コンプトン・バーネットIvy Compton-Burnettというイギリスの女性作家である。日本語に訳されている本が一冊もないのだが、なぜかこの作家のペンギンからでたペーパーバックを数冊読んだことがある。
この作家の存在を教えてくれたのは昔からの友だちのひとりであるI田君だが、彼はいったいいつそんな本を読むのかと思うような乱読家なので――またけっこう趣味が似通っているので――その推薦する本はたいていおもしろいのである。
コンプトン・バーネットの小説はたいていがPastors and MastersとかBrothers and SistersとかMan and WivesあるいはA Father and His Fateといった具合に『~~アンド~~』というタイトルになっている。それらはエドワード時代のイギリスの古い家のなかで展開される家庭の話ばかりで、ほとんどがセリフだけで構成されている。これが何とも言えずオカシイ話ばかりなのである。
彼女の小説が翻訳されないのは、その種のおかしさに翻訳不能の部分があるからなのだろう。英語はそんなに難しくないので、機会があれば手にとって読むことをオススメしたい。
by himitosh
| 2006-11-13 21:44
| 本