2008年 05月 21日
「カスピアン王子の角笛」 |
C・S・ルイスの原作を読んだのは高校生の頃だから、もう40年以上昔のことである。ストーリーも思い出せない。それでも前作「ライオンと魔女」はなんだか懐かしくて、それなりに楽しく見られたのだが、この映画もニュージーランドでロケをしており、「ロード・オブ・ザ・リング」などで見た風景とまったく同じものをそこから感じ取ってしまうのである。したがって映画のどの部分をとってもどこかで見たことがあるようなシーンばかり。CGを駆使した、この手のファンタジー映画はこの数年うんざりするほど作られているので、何か新しいものをつけ加えないと観客にアピールするのは難しいように思う。
2時間半もある長い映画である。これは映画のテンポが悪くて無駄なシーンが多いからだろう。監督の凡庸さのせいだと思う。とにかくカネをかけているのはわかるが、それが効果を上げていない。ハラハラ、ドキドキするような場面がほとんどない。原作の第1巻と第2巻は基本的に同じストーリー(危機に陥ったナルニアを現代世界から転移した四兄弟が救う)なので、似たような映画になってしまうのはしかたがない。
ディズニーの映画であるが、このあと6冊だか7冊だかあるシリーズを全部映画化できるのだろうか。子ども向きの映画とはいえ、2作目でこれほど息切れしているようでは先が思いやられる。
by himitosh
| 2008-05-21 22:36
| 映画