2008年 07月 26日
脱クルマ社会の始まり |
東日本高速道路の6月の1日当たり通行台数が、前年同月比4.9%減の234万台に急減したことが分かった。ガソリン価格の高騰で車の利用が減ったためとみられる。中日本など他の高速道路会社でも6月の通行台数は軒並み前年を下回っており、ガソリン高の影響が全国的に顕在化してきた。日本の戦後社会の発展を象徴してきた自動車の役割が終わろうとしているように思う。しかもそれが単純にガソリン価格の上昇という外的要因によるものであることが興味深い。
東日本高速は、関東、東北、北海道などが管内。昨年12月以降はほぼ毎月、前年同月比1%未満の減少が続いていたが、5月に1.2%減となり、6月は減少幅が一気に大きくなった。石油情報センターの調査では、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は6月に1リットル173円と急騰しており、同社は「ガソリン高騰の影響があるのでは」とみている。
東海、北陸などを所管する中日本高速道路は、6月の1日当たり通行台数が前年同月比2.4%減の160万5000台。積雪などの特殊事情を除き、05年の民営化以来初めて前年割れした。中でも休日の普通車が大きく減る傾向があり、同社は「レジャーなどでの利用が減っているのでは」としている。
首都高速道路と本州四国連絡高速道路も、6月の通行台数がそれぞれ前年同月比で3.0%減、2.7%減。西日本高速道路と阪神高速道路も、年初から5月まで微減が続いている。
民営化した高速道路各社は、料金収入を高速道路建設による債務の返済に充てていることから、通行量の減少が続けば返済計画に影響を与える可能性もある。(毎日新聞7月26日2時30分)
休日の普通車の通行量が大きく減る傾向から判断して、結局のところ不急不要のクルマがこれまで馬鹿に多かったと考えるべきではないか。ここまでガソリンが高くなると、ほんとうにクルマが必要なのか検討し始める人が増えるのは避けられないだろう。ほとんどの家庭では、日常生活を営む上で支出の優先順位をつけると、クルマはかなり下位にランクされるケースが多いのではないかと推測される。
自分の生活を見直す意味では、現在進行している変化はプラスに働くこともあるように思う。
by himitosh
| 2008-07-26 08:29
| 社会