2008年 12月 12日
タバコに対する基本的なスタンスの違い |
タバコ税の増税が幻に終わった事情についていろいろと報道されている。
ただ、この記事を見ていて気がついたのだが、06年のタバコ税の引き上げの際に党税調に出席して幹部を説き伏せた谷垣財務相(当時)という人はおそらく非喫煙者であろう。なぜなら、彼はスポーツ自転車の愛好者で、去年のツアー・オブ・ジャパンの最終日の自転車パレードに参加していた。箱根で会議があるときに東京から自転車で行ってしまうような人なので、まずタバコは吸わないと見て間違いない。
いっぽう、今回のタバコ税論議に参加した人々はほとんどが喫煙者である。葉巻を好む麻生首相はもちろん、柳沢伯夫、中川昭一などはヘビースモーカーであると伝えられている。
JTの働きかけがあったにしても、タバコに対する基本的な知識や常識が欠けているから今回のような結末になったのではないかとわたしは推測している。
政府・与党が11日、2009年度税制改正の焦点となっていた、たばこ税の引き上げを見送る方針を決めたのは、支持率急落で指導力が低下した麻生首相が、与党の反対論を抑えきれなかったためだ。基本的には麻生首相の求心力が自民党内ではほぼゼロに近くなっているために、首相=総裁の意志が政策に反映されないということに尽きる。
たばこ税増税は、社会保障費を毎年度2200億円抑制するとした政府目標の抑制額を圧縮するための財源として、財務省内で浮上した。野放図な赤字国債発行を回避するため、財源を探した結果だった。
与党では増税反対論が高まっていたが、財務省は首相の意向を盾に正面突破を図ろうとした。10日の自民党税制調査会の津島雄二会長、柳沢伯夫小委員長からの報告を踏まえ、首相が増税検討の指示を出す――という筋書きを描いていた。
しかし、同日の首相との会合で、柳沢氏は「景気対策で減税をやろうという時に、何百億円のたばこ税にこだわるんですか」と反発したという。首相は指示を出さず、財務省の思惑は不発に終わった。
中川財務相が税調幹部との調整に乗り出すこともなかった。2006年度税制改正でたばこ税引き上げを決める際、慎重だった党税調の会合に谷垣財務相(当時)が出席し、幹部を説き伏せたのとは対照的だった。津島氏は11日、記者団に、「予算編成に絡む話なら財務相が言ってくるなら議論してもいいが言ってこない。首相の指示もない」と、政府の根回し不足を批判した。
06年の引き上げは、05年衆院選で大勝した直後、固い党内基盤を誇った小泉内閣が党税調の慎重姿勢を押し切る形で実現した。これに対し、支持率急落で「反麻生」の動きも出る中、麻生首相に「自民党内の聖域」とされる党税調を押し切る力はなかった。
麻生政権では首相秘書官に初めて総務省出身者を加えるなど、財務省の「冷遇」が指摘されている。今回、首相と財務省の「共闘」が実らなかった背景に、首相のこうした官僚の扱いの稚拙さを挙げる向きもある。(読売新聞12月12日07時52分)
ただ、この記事を見ていて気がついたのだが、06年のタバコ税の引き上げの際に党税調に出席して幹部を説き伏せた谷垣財務相(当時)という人はおそらく非喫煙者であろう。なぜなら、彼はスポーツ自転車の愛好者で、去年のツアー・オブ・ジャパンの最終日の自転車パレードに参加していた。箱根で会議があるときに東京から自転車で行ってしまうような人なので、まずタバコは吸わないと見て間違いない。
いっぽう、今回のタバコ税論議に参加した人々はほとんどが喫煙者である。葉巻を好む麻生首相はもちろん、柳沢伯夫、中川昭一などはヘビースモーカーであると伝えられている。
JTの働きかけがあったにしても、タバコに対する基本的な知識や常識が欠けているから今回のような結末になったのではないかとわたしは推測している。
by himitosh
| 2008-12-12 12:10
| タバコ