2009年 01月 19日
原理主義者の妄言 |
なにごとにせよ、凝り固まるのはろくなことではない。およそ原理主義者と名がつく人々は世の中に害毒を流していると断言して差し支えない。マルクス主義・フェミニズム・イスラム教・キリスト教などなど、どこにでもそうした原理主義者がいる。
パキスタン北西辺境州のサワット地域で、女性への教育に反対しているイスラム原理主義勢力タリバーンによる脅迫で、女子校が閉鎖の危機に直面している。私立の女子校400校はすでに、冬休みが終わる2月以降も学校を再開しない方針を決めた。ムハンマドの時代にはたしかに女子教育などは考えられなかっただろうが、それを21世紀の現在にまで適用しようというのは完全な世迷い言である。いったいどのような世界をタリバーンは求めているのだろうか。こういう人たちと理解し合うのはきわめて難しい。
地元紙ニューズなどによると、タリバーン系組織「パキスタン・タリバーン運動」のサワット地域幹部が昨年12月末、「女子の教育は反イスラムであり許さない」と女子校教育をやめるよう要求。一帯では07年以降、すでに女子校約120、男子校50校が放火され、4万人以上が通学できなくなっている。
私立女子校400校(生徒数約4万人)でつくる団体も15日、冬休み明けの2月以降も学校を再開しない方針を発表した。
パキスタン政府のレーマン情報相は18日、「女子生徒の安全を確保し(冬休み明けの)3月1日から学校が再開できるよう努力する」と述べた。だが、住民の間には「タリバーンの脅迫に逆らえば、身に危険が及ぶ」との恐れが強く、保護者が通学させないだろうとの見方が強まっている。
パキスタンでは近年、米軍などのアフガニスタンでの掃討作戦を逃れたタリバーンが入り込み、国境に近い部族地域を中心に影響力を強めつつある。都市部でも、「反イスラム」と見なすビデオ店やCD店への脅迫が相次いでいる。(朝日新聞1月19日19時16分)
by himitosh
| 2009-01-19 20:13
| 社会