2009年 05月 03日
忌野清志郎の死 |

「ベイベー!」や「愛し合ってるかーい!」などの決めぜりふ、奇抜な衣装と演出で知られるロック歌手、忌野清志郎(いまわの・きよしろう、本名・栗原清志=くりはら・きよし)さんが2日、がん性リンパ管症のため死去した。58歳だった。葬儀は9日午後1時、東京都港区南青山の青山葬儀所。喪主は妻の栗原景子(くりはら・けいこ)さん。癌性リンパ管症というのは、癌によってリンパ管がふさがって肺が水浸しになる症状で、水に溺れたときのように酸素を身体に取り込めず非常に苦しいという。肺ガンで癌性リンパ管症になると数日で死んでしまう人がほとんどだそうだ。
06年7月に喉頭癌と診断され入院。治療を続けた後、08年2月に日本武道館で本格復帰した。しかし、同7月、左腸骨にがんが転移していたことが判明、再び活動を中止し放射線治療などを続けていた。(毎日新聞5月3日8時32分)
それにしても享年58歳はいかにも若い。彼自身が若い頃からヘビースモーカーであったことを認めているが、喉頭癌は95%が喫煙が引き起こす癌である。タバコを吸うことが当たり前だった時代に青年期を過ごした人々はこれからどんどん癌を発症させていくことだろう。
癌と診断される数年前には禁煙していたというので棺にタバコを入れる愚行はなかろうが、本人の口から「タバコを吸うべきではなかった」とか「若い人たちはタバコと縁を切るべきだ」といった発言があればよかったと思う。
<追記>
喉頭癌は声のかすれなどで比較的早期に発見されることが多い。またその予後も比較的良好で5年生存率はI期で90%、全体でも60~70%になるという。忌野清志郎の場合にはどうだったのだろうか。
報道では声が出せなくなるのを避けるために声帯への手術を行わず、放射線と抗ガン剤による治療を行ったと伝えられている。
それがかえって悪い結果をもたらしたのかもしれない。まあ歌手にとって声を失うことは生命を失うことと同じことだから、そのような選択をしたのも無理はない。
いずれにせよ、冥福を祈りたい。
by himitosh
| 2009-05-03 10:42
| タバコ